土楼は客家と呼ばれる民族が築いた集合住宅、客家族はかつて中国の中心地である中原と呼ばれる地域に住んでいた人々で相次ぐ戦乱を逃れて福建省付近についたものの、過酷な自然環境や強盗、猛獣などから身を守るために徐々に強固な家を造り現在の外側を強固な壁に覆われた要塞型の集合住宅となったものです。もっとも古い土楼は769年の建造と言われ1200年以上前のものです。その後も断続的に客家族の移動と土楼の建造が続けられており、今回訪れた土楼は1740年に建造されたと言われています。
土楼へ出発
福建土楼への旅、今回は厦門市から出発です。手配した旅行会社の車が早朝出発、今回訪れる土楼はアモイ市内から車で3時間程度の旅です。
厦門市は経済特区の一つかなり壮観な大都会です。車は30分ほどで郊外の工場地帯へ、さらに30分ほどで茶畑が広がる世界の茶所「福建省」的な雄大な景色が広がります。
同じツアーのお客さんたちは朝早かったためか直ぐにグッスリお休みですが、私は移り変わる車窓に夢中で見入っていました!(帰りは熟睡しましたが・・・。)
途中山頂にたつ塔のような建物も、中国らしい風景ですね。お寺か何かでしょうか?
そうこうしているうちに車は山中の細いくねくねした道に入ります。
ついに茶畑の向こうに土楼が見えてきました!
出発時には霧掛かっていた空もすっかり快晴です!。
土楼到着〜内部へ
駐車場から土楼へはカートで向かいます。(歩いてもいけます。徒歩10分くらい)
今年世界遺産に決まったばかりで周辺はまだ整備されておりません。レストランが1軒あるのみでゆったり自然の風景を味わうことができました。こちらも数年後には観光地としてたくさんのお土産やが立ち並ぶのでしょうか?
内へ入ります。内側に向けてキレイに入り口を窓が並んでいます。
福建土楼上部へ
そして2階へ上がります。
この土楼は1階が食堂、2階が倉庫、3階4階が住居となり、外窓があるのは4階のみとなります。どの土楼も基本的にこのような構造になりますが3階建ての土楼も多くあるとのことです。
中庭の中心には共同の井戸があります。現在の住人の方が利用している土楼を見学させていただきましたらがとてもキレイにされておりました。半分程度の部屋が利用されているとのことですが大半は子供とご老人、若者はアモイなどの都会へ働きに出ているそうです。
土楼4階の外への窓がある回廊。この廊下自体が「隠し廊下」であり、外敵の侵入を守るための矢口や銃口窓が並んでいます。
土楼の上部にはこの部族の祖先を祀る廟があります。厳かな雰囲気があり、客家の人の団結心と歴史を感じさせてくれます。すばらしいです。
部屋の壁にたくさんの掛け軸が、と思ったらよく見てみると直接壁に書き込まれています。
大変な技術ですね。
土楼資料館へ
続いて隣のもう一つの土楼へ、カートでも移動可能ですが今回は歩いてのんびり散策。
山々の中にある茶畑と土楼が非常に美しいです。
青々とした茶畑の向こうに鎮座する土楼。
コチラの土楼は少し小さめ、中は土楼の資料館・博物館となっています。
土楼の旅、最後に
これで今回の土楼見学は終了。こちらの福建土楼は実際に住人の方も生活されていたりとそれほど観光地化されていなくゆったりと楽しめました。
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